雑記 脚本の技術

第20回テレビ朝日、書け!燃やせ!サスペンスなんて知るか!

投稿日:2019年11月13日

ゴゴゴゴゴ

(燃え盛っております)


 

っみんなー。ヤッホー。久しぶりー!

書いてるかーい?

僕は書いてるよー。

っと軽くゆるく、そんな気持ちで近況報告にやって参りました。

(ブログ放置しすぎてこんなノリじゃなきゃ恥ずかしくて帰って来れない)

 

気づけば第20回テレビ朝日新人シナリオ大賞の締切が一週間を切っていたという衝撃。

第20回テレ朝シナリオと言えば、そう!

 

サスペンス!

 

我々はサスペンスからは絶対に逃げることは出来ないのだ。(or25歳)

逃げたら即終了。

逃げた日にゃもれなく、ジャンル外で一次落ち没ッシュートの刑を与えられます。

 

ナンテコッタ。

 

まぁさ。そんな風に怯えながらここ一ヶ月は過ごしてきましたよっと。

 

だってさ。

みんな話してるんだもん。サスペンスってなんぞや?って。

締切一ヶ月前からずーっとその話。

 

でね。僕は明確な答えが分かりましたよ。

"サスペンスとは何か"

今ならサスペンスの定義、しっかりと言い切ることが出来る。

僕が一ヶ月考え抜き導き出した解決策を、このブログの読者にだけに特別にお教えしましょう。

 

それはですね、

 

 

書きたいものを書けよ(完)

 

……。

そう思ってしまったんだ。

気づいてしまったんだ。

考えれば考えるほど、自分が糞ヤローのゴミムシヤローになってしまっていることに。

 

これはプロットを考えないとかそういうことを言っているんじゃない。

ここで言う考えないってのは、

 

傾向とか対策とか、サスペンスとは何かとか、

そういうくだらないことはトイレにバイバイしようということ!

 

頭で書いたって良い作品は書けないよ。

理論で野球をするチームは強いかもしれないけどね。そこに華はないんよ。

娯楽シナリオに必要なものは圧倒的に「華」。

だからね、理屈で書いても絶対ダメ。

 

ストレート読みで三球フルスウィング!

それくらいの気概で挑戦していない時点で時間も才能も、フルスウィングしちゃっているんすよ。

 

サスペンスが何か分からない?

 

ネットで調べて何となくそれっぽい設定を思いついたら深く考えずに書いちゃえば良い。

それがれっきとしたサスペンスなんだと思うよ。

書いている作家がサスペンダー状態。

作品を書くならまずは自分から。byふろゆ

 

ま、そんな感じです。

 

こういうことをわざわざ前置きに書いて、

僕が一体何を発表したいか。

1ヶ月近く更新がなく、音沙汰もなかったこのブログ読者で、この記事をなぜか今熱心に読んでいるあなたになら分かるはず。

そうですね。

締切前プロット全焼事件

 

余裕ですよ。ふろゆの十八番芸である。

 

ここまで偉そうに書いたけど、

 

最近まで自分が一番サスペンスを分かっていなかったという。

 

サスペンスってなんだよ。

そう考えた時に思ってしまったんだ。

金田一やコナン的な、

まあ所謂、

 

「事件物」

 

法を平気で犯すやばい危機が迫ってくる恐怖。

クローズドサークルを作ってそこに登場人物を入れ込んで、一人だけ真人間に見せかけたサイコパスを投入する。

主人公がサイコパスと戦いながら必死こいて生き延びていく。

 

これこそがサスペンスとしての形なんだって確固として思ってしまった。

 

そう。

これは間違いなく王道サスペンス。誰が何と言おうとキングオブサスペンス。

だからコレ以外はゴミゴミのゴミ。という暴論を通り超えた暴挙。

マジで脚本家としては一度死んで頭を冷凍滅却した方が良いレベルの勘違いを、つい最近まで犯していたんですよ。

ここで皆に問いたい。

このコナン的な戦場で、オリジナリティとして評価されるものを入れることが出来る人間は、コンクーラーで何人いるだろうか?と。

プロでも「○○と一緒のオチだったねー」なんて言われる世界の、その中でも更にすっごく狭い畑での小さな戦いよ?

 

そこを攻めるのはコンクールとか関係なしに、

(上手くなきゃ)なーーんも面白くないんすよ

 

経験上、オリジナリティの一つや二つをそこに混ぜたからといって、既視感はそう簡単には拭えないです。

100%のトマトジュースと、

85%のトマトジュースに5%ずつの三色パプリカをそれぞれ入れた、計100%の特製トマトパプリカジュース。

その味の違いが分かる人間がこの世に何人いるのかを考えてみて欲しい。

もっと具体的に書きましょうか。

テレ朝を読んでくれる審査員の方々の味覚を、貴方は信じることが出来ますか?

 

そういうことなんですよ。

ってかね。

元も子もない話をするけれど、例えその違いを審査員の方たちが分かったとしても、

いや、パプリカを入れたただのトマトジュースやんけ

と、ポイッと捨てられる可能性はめちゃくちゃ高いからね?

なぜかって、そりゃ届くシナリオのほとんどがトマトジュースであることは火を見るよりも明らかなことだからね!

ケチャップライス1000杯(1000作品)を食わされる審査員の身を考えたら、

マヨライスが一個あれば例えそのマヨライスのクオリティが他に負けていたとしても、上に上がれるんじゃない?

ここであまり無責任なことは言えないけれど。

でもさぁトマトジュースって安心する。

気持ちは分かる。

こういうジャンル指定の場合、そこが落とし穴。

三色パプリカを入れて、「そこで差別化だ!」ってなぜか安心しちゃうんだもの。

しかし、どれだけ書いてもベースはトマト。実際は差別化なんて全く出来ていない。

なのに終いには、

トマトが入っていないと安心できなくなってしまう体になっている。

末期の僕ね。

 

トマトが全く入っていなかったらテレ朝の下読みの人が

「これサスペンスやない! アカーーーン!」

とアッサリ落としてくるかもしれない。

その恐怖が常に付き纏うからみんなトマト入れなきゃ症候群になる。

サスペンスが分からない。

そういう穴のドツボってきっとここにある。

 

根源はきっと他人に対する不信感に近い何か。

 

そう、ふと思ったのです。

そんな哲学的思考で、サスペンスシナリオを改めて考え直す。

 

聖母マリアでもない、むしろ人嫌いまでもある自分に、

 

納得して出せるサスペンスはあるのか?

 

理屈で考えるとトマトを入れても納得がいかないわけですよ。

もはや安心なんてどこにもない。

 

そうやって安心できる領域を探した結果……

答えはなかったです。

 

だから書きたいものを書こうって。

 

サスペンスを書いたつもりだけど、「これはサスペンスじゃない」と言われるかもしれない。

でも、書きたいものを書く。

トマトは捨てて、己が食いたいものを作れ。

 

シナリオは楽しく書いていなきゃ一生プロにはなれないと思うよ。

 

これは持論だけどね。

 

で、それまで書いてあった事件モノの作品は一度全リセットして、新たなプロットを作成することに。

幸運なことに、プロットは思い立った日にポンポンと思いついて、一日で完成。

これが一昨日の出来事。

で、

今日十七時間、パソコンの前に座って初稿を書き上げました。(75枚)

 

時計を見てびっくりした。

十七時間が経っているんだもの。

十七時間で七十五枚。これって早い方なのかな?(プロット熟考の時間は換算してないです)

自分で言うとクサイけど、病気なんじゃないかってくらいの集中力だった。ご飯食べるのも忘れてたもん。

 

ああ、久々に燃え尽きたなぁ。

いや、締切を考えると燃え尽きている余裕はないけども。

 

完成して腕が痛いのは勿論なんだけど、

十七時間書き続けたことがある人にはきっと伝わる。

 

尻が痛い

 

マジで。

痔までマッハ。

 


 

何とか初稿が出来たので、明日から推敲です。

流石に今日は寝ないとエコノミー症候群とかいうやつで死んでしまうかもしれん。

血を流さねば。(血流)

はー。これからが短くも長い戦いだぜー。

っでも明日から週末まで出張なので、マジで時間がない。

出張先でも印刷して紙ベースで持ち込み赤ペン先生だなぁコリャ……。

 

皆さんもラストスパートですよ。

ここが踏ん張りどころ!

気を引き締めて、頑張っていきましょおおおおお!!!

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