雑記 思い出

第45回NHK創作テレビドラマ大賞一次審査で痛感したこと

投稿日:

一から叩き上げて欲しい。

他力本願と罵られようが、描けるようになりたい。

 

雑用なら何でもやります。

 

僕に「ドラマ」を教えてください

 

これはもはや懇願に近い。

プロの脚本家様、プロデューサー様。

もし受け入れてもいいという方がいらっしゃいましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。


 

第45回NHK創作テレビドラマ大賞の一次審査の結果が出ました!

1000本くらい届いて160本通過かな。

通過した方はおめでとうございます。

僕の結果は、

知ってた。

 

覚悟はしてた。

 

敗因はプロットが平凡だったこと。

いま読み返しても、誰でも書ける内容だったと思う。

でもきちんと「ドラマ」を描こうと決めて仕上げたのが今作だった。

 

振るわず

 

自分でもこれじゃあダメだと応募する前から分かっていた。

けれどいけると思った作品はどれも「結」まで描けない。

だから、今描き切れる範囲で時間を割いて創意工夫凝らして書き上げた。

今回のNHK創作では、

 

実力不足を痛感した

 

これはずっと見て見ぬ振りをしていた僕の弱さだ。

だからこそ、今回のNHKは悔いの残らないように自分の全てをぶつけて挑戦することに決めた。

今の実力をフルに使って描き切れれば少しは評価されると心のどこかで思っていたんだ。

 

一次落ちという結果がそれではダメなんだという現実を、無情にも叩きつけてくる。

 

9割方落ちるんだろうなあと頭では分かっていたからこそ、すぐに新作は書き始めた。

でも、

 

これもダメだ。

 

全然面白くない。面白いと思えない。

動物でも反省は出来るというのに、僕は新作でも何も変わっちゃいない。

 

面白いものが描けない。

 

スランプどうこうじゃない。

 

描けないんだ

 

面白いものを最後まで描く。その実力がない。

頭では分かっているはずなのに、うまく作品に昇華が出来ない。

 

ダラダラと文字を敷き詰めるだけなら猿でも出来る。

それをドラマにしてやっと脚本家志望(人間)ってところ。

そこにエンタメ(面白さ)を足せてこそ受賞シナリオ(プロ)だ。

 

自分のラインはどの辺なんだろうと改めて考えてみる。

 

私感だけれど、猿以上人間未満。

つまり、

 

「チンパンジー」レベル

 

に該当。

 

それくらいの実力だ。

 

情けねえ。

ここ数年、全力で描いていた。時間だって大いに使った。

何より今回のNHK創作はいつも以上に張り切って描いた。

一週間の睡眠時間が平均2時間よ?

やばいっしょ。頭イカれてるでしょ?

熱意だけはプロ並みじゃん。

それで、

 

チンパンジーレベルの脚本しか送れなかった。

 

本当に情けない。

 

昨日は自分に対する失望から書く気が全く起きなくて、好きなドラマを見た。

 

シナリオに無駄がない。全てが伏線。

そして何より、心に響く

 

このドラマに比べたら自分の作品なんて、おままごと。

 

シナリオという体を語るのが烏滸がましく感じる。

自分に無性に腹が立った。

脚本家「志望」と言うのも経歴詐称をしているのではないかとさえ思った。

お前は真面目にやっていたのだろうかと、過去の自分に小一時間ほど説教をしてやりたくなった。

 

「無限の猿定理」という言葉を皆さんは知っているだろうか。

 

猿がタイプライターの鍵盤をランダムに叩きつづければ、シェイクスピアの作品を打ち出す可能性だってある

 

もし仮に僕が運良くプロになれたとしても、この猿と一緒だ。

 

次はない。

 

「プロレベル」に達した作品を描くのは目的ではない。

「プロレベル」の作品を生み出せる力を手に入れなければならない。

 

その頂きを目指して歯を食いしばって書き続ける他ない。

たとえ自分がチンパンジーだったとしても、だ。

 

人はこれを無謀と言うのだろうな。

 

惨めに思われようが、僕だけは自分を信じて書き続けていきたい。

 


 

プロの描くシナリオを見て思うのは、圧倒的な差。

ドラマが整い洗練されているだけじゃない。

「直で心に響く」

恋愛ものならキュンキュンして胸が痛くなるし、サスペンスならハラハラで自然と手に汗を握ってしまう。

こんなもの、どうやって描くというのだ。

 

全く分からない。

 

昔はプロの脚本家への「弟子入り」というものがあったらしい。

僕も出来ることなら「弟子入り」がしたい。

 

あの世界を描けるようになりたい。

 

この考え自体が安易なのだろうな。

何より、受け入れ側に何一つとしてメリットがない。

大金の一つでも対価として持っておけば良かっただろうか。

それさえもない。

悔しすぎる。

なんで僕の作品はこうなんだろうってドラマ越しに泣きたくなった。

 

「脚本家になれないくらいなら死んだって構わない」

この考え方を見下す人もいるだろう、愚かだと宣う人もいるだろう。

でも、それくらいの覚悟を持ってこの世界に入ったのが僕だ。

結果として得たのは風呂敷を広げておままごとをやっていた数年間の思い出。

笑ってくれ。

僕もため息しか出てこない。

 

本当、何をやっていたのだろうね。

 

それでも、書いていこう。

-雑記, 思い出
-,

Copyright© 脚本猫柳 , 2024 All Rights Reserved.