雑記 思い出

2020年テレ朝シナコン『お疲れさま会』兼『反省会の会場』はこちら

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うおおおお!!!!


 

今年も! テレ朝シナコン!!

 

出したぞおお!!!

 

 

しかも2作。

 

パチパチパチパーチ。祝☆2020!!

もう終わるけど!!

 

今年はコロナの影響もあってStayHome。

だからテレ朝シナコンは応募総数がすごいことになりそうで、

例年以上に2本出した人や、

クオリティを盛々上げた人、多いと思う!!

 

レベルが高い年になったと思うんだよね!

 

その凄まじい倍率でも、出すからにはもちろん狙うは受賞のみというのがコンクーラーの性。

僕は今年も、全力のその先の、それまた先にある全力を出さないと戦っていけねーなって思っていて、2ヶ月間ずっと描いていました。

大好きなゲームも全くやらなくなった。やってる時間ねえ!苦笑

 

まぁ元がポンコツだからさ、頑張ったって出来上がるのはポンコツ作品で、自分なりにそれについて考えていた。

今年のヤンシナの結果発表、審査員の方のコメントで

「受賞作にはヒットではなくホームランを打てる作品を選んだ」

ってあったのね。どっかで見た情報だからこの発言のソースはないんだけど。

でも、これは恐らく本当で。

これって割と毎年言われていることなんだよね。

だから今年が特別ってわけでもない。

 

コンクールでは常にホームランバッターを求めている

 

これが真実。

で、僕は自分が優秀なバッターではないと思っていて、だったら一生受賞は出来ねーじゃんとも思っている。

結論から話すと、

 

見てくれる人に面白いと思わせるものを描こうとしない

 

考えた末、ここに辿り着いた。面白いを追求しなくてはならねえならねえって躍起になっていたけれど、面白いってそういうことじゃないことに気がついた。

元が『人に見てもらって楽しんでもらえるものを描きたい』って動機からプロを目指したから、この呪縛って中々取れない。

どうしても寄せてしまう。

だからいつも僕のシナリオは小ぢんまりとしている。

でも、勉強会に参加して僕の『熱意』が作品から滲み出ていると指摘されて気づいたんだよね。

【滲み出ているだけじゃダメなんだ】って

小ぢんまりとした作品の隙間で、火種がずっとウズウズと見え隠れしていた。

僕のアプローチポイントはシナリオ術でもなければ芸術点の高いシャレードでもない。

そんな土俵で勝負したら感服しまくり完敗しまくりの連続だ。

だから自分のアプローチポイントは、

 

溢れんばかりの熱意

 

最初からこれだった。

脚本家志望でここまで長くブログを書いている人間ってそうはいない。

シナリオも書いて、ブログも書いている。それくらいシナリオを愛しているのが僕の強みだ。

だからヤンシナ風に言うなら、全力で振りに行って、全力で空振り。

これで勝負するしかないんだなって悟った。

バットはいつかボールに当たって球は飛ぶだろう。高く、高く。

大体の人はそこでホームランになるのだろう。

でも僕の場合、飛んだ打球はファールだ。

点にはならないし、評価はされない。

それが僕という作家なのだろう。それでいい。

誰よりも高いファールを打ち上げられる人間になろうって決めた。

 

ホームランもファールも、素人目から見れば同じだ。

ファールだって綺麗に、爽快に見える時だってある。

今年のテレ朝はそんな気持ちで描いていた。

だから学んできたことを上手く描けたかは全く分からない。

上手なシャレードも、崇高なメッセージ性も、あっと驚く伏線も、

シナリオにおける芸術点と呼べるものは何もないと思う。

でも、

 

描いている時はとても楽しかった

 

描きながら『バッカだなーこれ』と笑いながらも、そこに愛着を感じつつシナリオと向き合っていた。

何度も推敲して、見直し校正もしっかりやって、音読も深夜に一人でボソボソと何回もやった。

描きたかった世界を誰にも、自分にさえ阻まれることなく描ききった。

バットを最後まで振り切れた。

 

だからなあ、いってほしいなあ。

 

これはビッグマウスとか作品に対する自信とか、そういうのじゃなくてね。

 

いってほしいなあ

 

 


 

ちなみに今年配信で描いたのは刑事ドラマ&コメディという真逆の組み合わせ。

このブログで載せている『朱殷のヒーロー(刑事ドラマ)』という作品を描いて以降、

 

二度と刑事ドラマは描かねえ!!

 

と、心に誓った男の渾身の刑事ドラマ二作目。(大体2年ぶり)

昔から金田一少年の事件簿や名探偵コナンが好きで、トリックを考えるのは好きだった。

もちろんオリジナルのもの。

でも、それをコンクールで通用する『ドラマ』に昇華するのが『朱殷のヒーロー』で本当に無理だなって思った。

主人公のキャラを掘り下げて事件に関与させ、ドラマとして成立させる。勿論刑事ドラマである以上は現実に則してだ。

どうしてもトリックが作品の前面に出てきてしまう僕は、刑事ドラマを描くという選択肢をあの作品以降、そもそも封印することに決めたのである。

 

でも、今作でまたそれに手を出した。

閉じ込めていた『それ』が、暴れだしていたような気がしたから。

もう自分を理屈で誤魔化したくなかった。

 

作風はコメディにすることに決めた。

最初に出てきたワンアイデアが、ひどくふざけて笑えるものだったからだ。

他に深い意味はない。

ここから広げていけばいいやってそんな軽い気持ちで描き始めた。

 

それでコメディ調に書き始めたんだけど、

コメディって実は初めて描くジャンルで、途中多くのことに気付かされた。

 

コメディってすっごく感覚で描かないといけないのね。

 

なんつーかな。

 

面白いだろ! と思わせようと計算で描くと途端陳腐でつまらなくなる。

 

これは僕が冒頭に話していた課題と一緒で、この作品を何度も描き直したことでそれの正解が見えてきたってのもあったと思う。総じて60枚くらい、書いてはアイデアごと消した。

その試行錯誤の中で気づいた。

 

コメディでは一貫して登場人物はみんな何かに一生懸命で、そのチグハグさが面白さを生み出す

 

だから実はシリアスな作品よりも登場人物の感情は掘り下げないと成立しないし、設定だってきちんと練らないと感情がプツリと切れる。

スッゲー難しいテーマだなって思った。時間がすごくかかる。

シリアスは感情が切れても何となくそれっぽいセリフを描けば何か通用する感じがする。

今なら『その時点でダメなんだよ』と思うんだけど、そういう人って僕含めて結構いるんじゃないかな。セリフやシチュエーションの雰囲気で誤魔化しちゃうみたいな。

コメディだとそういう甘えは一切許されなかった。許したらそこで話が終わってしまう。脱線したらそれっきり、もう戻ってこれない。喜劇作家の凄さを改めて認識した。

だから勉強になったし、面白かった。

シナリオがうまい人って同じことをシリアスな作品でも綿密にやっているんだなと思った。

自分が今までどれだけ甘い作品を描いていたのかを痛感させられた。

 

良い勉強になった。

 

コメディ、描いてみなよと無責任にオススメは出来ないけれど、

『やりたいことをやる』という点ではすっごく裁量のあるテーマだと僕は思っていて、描きたいことが多いアイデアマンな人にはとても良いなって思った。

 

今思うと初稿は本当にひどかったな……苦笑

 

コメディ描いていたと思ったらコントになっていたり、

刑事ドラマなのに突然ファンタジー要素を入れちゃったり、

いつの間にか犯人が意味不明な供述ばかりの狂人になっていたり。

このやらかした字面を見ると、なんかスッゲー駄作を書いてしまった気がする。

でもじっくりとキャラクターたちと向き合っていくことで、今まで学んできた自分の魅力を100%引き出せた作品だよ。

そんな素敵な作品に仕上がった。

 

頑張れ。頑張れ。


 

応募した皆さん。

2020年テレ朝、お疲れさまでした!!!!

 

次はヤンシナ!

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