思い出

【第34回ヤンシナ】〆切直前は一日の時間が長く感じる

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20代男性、理屈屋。情熱的一面

今年もヤングシナリオ大賞、応募お疲れさまでしたっ!!

今年はテレ朝と被っていてハードだったー。

勉強会も運営していたから、余裕なさすぎい!!

届いてるか不安だああああああああああ!!!(一次通過頼む)


 

ヤンシナ取りてえな、プロなりてえなと始めたコンクール応募。

だからこそヤンシナに出さなかった年はない。

応募を続けてきてコンクールで皆勤賞はヤンシナとテレ朝だけだ。

今年も出したい……。

しかし今年はテレ朝ヤンシナと〆切が被った。

どうする?どうするよ。

……両方出す。

それしかねえだろ。

 

元々ヤンシナでは描きたい話が三つもあった。

余裕で描いたったるわーとプロットを三本、執筆準備を始めた。

 

どれもくっそつまらなかった

 

プロット段階でつまらん。

この事実が発覚したのが2月頭。

 

途方に暮れた僕は、なんとテレ朝に集中することで現実逃避をすることにした。

 

心の声『なあ、お前ヤンシナどうすんの?』

 

ふろゆ「うるせえ! 黙ってろブス!!」

 

ふろゆ恒例ヤンシナあるある脳内誰かとの戦い

まさか今年も行われることになるとは思っていなかったぜ……。

そうこうしている間に〆切1週間前。

ヤンシナ進捗状況は何と、ゼロページ。

プロット畑には綺麗なお花が咲いている。

 

賢人は言った。

 

『テレ朝に絞りなさい』

 

ぐぬぬ……。

 

ヤンシナにはどうしても参加したい。

出さなかった場合、一次が出た時に死ぬほど後悔する。

仕方ないな、と今は思えても、10年後、20年後にめちゃくちゃ後悔する。

一生引きずる後悔をするくらいなら、落ちて一瞬凹んだ方が100倍マシ。

好きな人に告白するか否か的な感覚によく似ている。

 

……。

 

執筆にあたり、取材をした題材が一つある。

いつかシナリオに使おうと思っていたものだ。

プロットは一からになるが、無から生み出すくらいなら、ちゃんと下調べしたものをシナリオにした方が良い。

 

ただ、どうする?

 

描いても上手くいくとは思えなかった。

執筆を始めようにも〆切まであと4日のタイミングだった。

こんな突貫工事が上手くいくわけがない。

ふろゆには珍しく冷静だ。

ここで『それでもやるしかねえんだよ!!』と言って描き始めるのがいつものふろゆさんである。

昨年一日で描いた作品をヤンシナに送って余韻に浸っていた人間が、一年でこうも成長したのかと自分を褒め称えた。

 

上手くいくはずがない

 

そう思いながら、僕は執筆を始めた。

 

……。

 

自分でも意味が分からない。読者も意味が分かっていないだろう。

そう、

 

執筆を始めたのである。

 

いつものふろゆさんこんにちは。

これがヤンシナの魔力。もはや催眠術。

 

しかし、この創作では大きな問題を一つ抱えることとなった。

取材をした上で今までプロットにさえ起こさなかったのには、理由があったのだった。

 

20代男性、理屈屋。情熱的一面

 

冒頭に書いたこれは何かと言うと、ふろゆが最も描いている主人公の属性である。

もう一つ挙げてみようか。

 

10代女性、素直。時々ひねくれる

 

皆は驚くだろうが、僕のリボルバーにはこの二発しか装填されていない。

 

……。

 

そして今回の題材。

 

中年女性、気品あり、ドラマ的女性らしさ

 

リボルバーに新しい弾を込める必要があった。

この主人公以外では、この題材を描ききれない。

シナリオ描きなら分かると思うが、主人公の属性がここまで変わると同じ作者が描いた作品でも大きく作風が変わる。

僕も例外ではない。

プロット段階から自分の今まで描いてきた作品と毛色が違うことがすぐに分かった。

というより、全く描けない。

展開案も、ドラマも、魅力に富んだシーンが全く浮かばない。

何を、どうするんだ??

 

プロットが出来ない。

それでも描くしかなかった。〆切は待ってくれない。

突貫工事を始めた。

 

プロの世界には逸話がある。

界隈外の人には全く理解出来ない伝説だ。

 

アイデアが舞い降りてきて、キャラクターが勝手に動き出す

 

これである。

こんな嘘のような話があるわけない。

お金の雨が降る方が現実味を帯びている。

しかし、今は藁にもすがる思い。

 

僕は伝説にすがることにした。

 

自分を信じて描く。

伝説になるんだ、俺は。

 

……。

 

あれ。この感じ、昨年のヤンシナ応募の時もやってなかったか??

気づかなかったことにした。

 

〆切2日前。

無事キャラクターが動いている(気がする)。

が、30枚で原稿が止まる。

キャラクターたちが歩みを止めた。

どうしよう……。

もう一行たりとも進まない。どこから、どう描こう。

 

困り果てたので、

 

ゲームを始めた

 

気分転換すればアイデアが降ってくる。

と思っていたが、気分は沈む一方である。

脳内俺が『ヤンシナ大丈夫か。お前ゲームなんかやってる場合か?』と囁いてくる。

もちろん机に向かっても集中力は、もうない。

だめだ。寝る。

 

そして起床。

〆切日。

睡眠というのは素晴らしいものだ。

一晩あけたことで頭の中が整理されていた。

シナリオに必要なシーン、要素が次々と浮かんでくる。

『アイデアが舞い降りてくる』

これはつまり『ゲームをして寝ろ』ってことなんだなと自己解釈した。

 

そして

 

完成

 

〆切日の早朝。

 

間に合った。

 

あとは推敲だ。

一からシナリオを読んでみる。

 

くそつまらなかった(終わり)

 

伝説とは。


 

それから〆切ギリギリまで推敲を重ねて応募に到りました。

 

時間なさ過ぎだったし執筆テンポを落とさないことが大事と思って描いていたから、ト書きで登場人物が微笑みまくっていたのが印象的。

 

どんだけ微笑むんだよ!!

 

と何度もツッコミを入れた。

最悪だった。

タイトルを『微笑む女』にして良いくらい女が微笑んでいた。

 

そういう部分を直したり色々と推敲、修正を繰り返した作品は、

 

あれ?なんか良くね?

 

と思えるくらいの出来になった。

実力付いてんじゃね?

あんなつまらねーシナリオがここまで読めるものになるってすごくね??

俺すごくね???

テレ朝ほど刺激的な作品は出来なかった。

でも、この作品はこの作品で味がある。

こういう作品もいけんじゃん俺。

そんな作品を送った。ちょっと満足。

ヤンシナって独特の味がする作品が受賞している気がする。

いけるかも。

……いや、期待はやめておこう。

 

 

今回のヤンシナとテレ朝のW〆切。

 

ほんっっっとうに、

 

おつかれ!!

 

俺もみんなもお疲れ!

 

週末は焼き肉パーティーに決定した。

最後まで頑張れた自分にご褒美。

 

 

みんなも頑張った自分を労ってね!!

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