【第二回ガチ会】
皆で甲子園を目指そうか
ただし、僕たちが追うのは白球ではなくドラマである。
ツイッターでとても魅力的な公募が流れてきた。
詳細は下記ホームページ(公式)で確認して欲しい。
公募情報をブログに書くと多方面から
『宣伝するな、ライバルが増えるだろ』
と叩かれるので出来るだけ控えているのだが、
この公募に限れば注目度高すぎて
「なんだ、ふろゆも出すのか」
くらいにしか思われないだろう。
というか
『ライバルが増える』
そういう考えで取り組んでいては、万が一にも採用されないだろうから取り越し苦労だ。
さて今回。
この公募を見て、
破格
そう思った。
もうさ、一行目からワクワクが詰まっている。
「世界を席巻するシリーズドラマを作る。」(HP抜粋)
アツすぎる。
こんな主催の燃えたぎった公募を待っていた。
他の公募も後々選評まで読めばめちゃくちゃアツいことが分かるのだけど、募集要項は地味、てかテンプレ。
だから応募前段階では中々届かないんだよな、熱風が。
コンクールは基本、自家発電からの爆発。
己を鼓舞してからスタートライン。
だがこの公募は要項から既にアツ過ぎる。
主催の熱波が直に骨身を焼き尽くす。
すっげー描きたい。
描いて描いて、燃え尽きたい!!
やるしかねえ
やるしかないよ、これは。
僕だけじゃない。
この公募を見た脚本家志望は皆が揃って闘志を燃やしているだろう。
もちろんその倍率は凄まじいことが予想出来る。
1000は余裕で越える。
2000、下手したら3000。
『10人採用』と聞くとコンクーラーには聞こえが良い。
大賞は1本だし、佳作合わせて5本いけば多い方だもの。
でも採用難易度で言えば他コンクールで大賞を取るのと大差ないように思える。
15枚なら枚数も少ないし誰にでもチャンスがあるような気も一瞬する。
しかし、
15枚で自分の作家性を出し切れる脚本家がこの界隈にどれだけいるだろうか。
50枚使ったって描くことが難しいくらいなのに、15枚で実現しないといけないわけで。
それもどこを切り取られるか分からないから、ドラマ外の巧さを求められる部分だってある。
取材力、構成力、アイデア力。
(ドラマ含めて)どれにせよ、15枚の中でプロ水準を求められているのは必至だ。
だからね、ハードルはめっちゃ高い。
落ちて当たり前。
当たり前なんよ。
うん……。
そう分かっていてもなー。
落ちたら凹むよな、凹む。
死にたくなる。
それが僕。
まあなかなかに面倒くせえ人間だけど、そういう人間なのだから仕方ない。
落ちて当たり前でも、こんな素敵なチャンスを逃してしまったと僕は必ず後悔をする。
『前向いて次いこー』なんて言う気も失せて、放心状態に陥る。
ハーッ、全力でやらねば。
落ちるにしたって全力で落ちる。悔いは残さない!!
落ちても良い意味で切り替えが出来る達成感120%の作品を目指していきたい。
全力、全力……。
僕はいつだって全力でシナリオを描いてきたつもりだ。
でも、
この経験から僕はその認識を改めた。
僕はこのガチ会で、
今まで全力でシナリオを描けていなかった
これを痛感した。
ずっと自己満足に描き続けてきたであろう5年間を呪った。
ガチ会という甘えを許さない環境に身を置き、僕は限界の、その先を見た。
本当はここまで描けたんだ
シナリオ執筆。
これが仕事となると緊張感の一つも出るのかもしれない。
でもプロの置く環境と僕らは少し違う。
【公募は甘えれば許される】
鬼監督は自分しかいない。
そういう状況でシナリオを描く時、人は無意識レベルで手を抜く。
別に恥じることではない。普通の人はそう。
ただ、それで受賞やお仕事に繋がるほど甘い世界ではない。
余程の運か才がない限り、人と同じことをしていてはプロにはなれない。
正しくは『人を感動させる良作を生み出せない』か。
これは持論になるが、
『作家性』を作品に投影するには己の全力を出す他ない。
表面だけいくら学んで知識を付けたところで、それは猿真似やハリボテに終わる。
シナリオは学んで一周すると『知識』だけでは語れなくなる。
1000、2000。
この倍率の中で個人の作家性が何一つ反映されていないシナリオが採用されるのは、夢物語だ。
至極当たり前のことだけど、
本気(ガチ)でやるしかない
まあそう言って有言実行できたら苦労しない。
僕も普通の人だから例に漏れず。
だから、
第二回ガチ会
これを開催することにした。
【最高の作品をWDR企画にぶつける】
それがこの会の存在意義だ。
近日中に詳細を記事に起こそうと思う。
前回のガチ会の反省を踏まえ、少しだけ募集条件やスケジュールは変わるかな。
ガチ会企画は100%自分のためである。
誰が他人のために『主催』なんて面倒くさいものをしてまで勉強会など開こうか。
参加を考えている人も同じように『面倒くさい』が先行している人が多くいることだろう。
ただ、この会の良いところは相互で参加者が僕と同じ恩恵にあやかることが出来るという点にある。
僕は僕のためにガチ会を開くが、参加した皆も同じように自分のために参加が出来る。
むしろ主催をしない分、ほんの少し楽だ。
皆が同じように作品と向き合い、苦しみ、限界の先を見ることが叶う。
そして最後、締切と同時に解放される。
達成感を胸いっぱいに、シナリオを投函する。
この解放感がたまらない。
(執筆は一人でも)仲間と頑張れる。
これも想像以上に心地よい。
「頑張ったね、本当に頑張った」
「お互い良い結果を待とう。きっと素敵な結果が出るよ」
描ききった後はみんなの顔を見て自然と笑みが溢れる。
これが甲子園さながらの余韻で(出たことないが)、第一回ガチ会を思い出すと今でも少し涙が出る。
第一回ガチ会メンバーとは別れをめちゃくちゃ惜しんだ。
プライベートな話なんてほとんどしなかったけれど、俺みんなのこと大好きだもん。
もちろん描ききった作品も。
友情云々は副次的なものであるが
第二回も同じようなアツい会となれば良いなと願う。
楽しみ!!