ゴーゴンさん……。
ちょっと前だけど『月曜から夜ふかし』を見ていたら、
『再生回数の少ないYoutuber』って企画だったかな。
なんかすごい素人さんをYoutubeで探す!みたいなやつがあって。
それに出ていたゴーゴンさんって人について、色々と思った話をしたい。
まずゴーゴンさんって誰?ってなる人も多いと思う。
だからゴーゴンさんのチャンネルリンクを貼りたい。貼りたいのだけど!!
貼ろうにも閲覧注意過ぎてちょっときつい。
気になる人は自己責任で検索をかけて欲しい。
見たくない人のために見なくても分かるような内容で記事は書こうと思う。
軽く概要を話すと、
このゴーゴンさんって人は『少女に女装して生活している自分』をYoutubeにアップロードしているおじさんである。
年齢はどれくらいなんだろうな。
50は越えてるかなって思ったけど。
で、これだけ聞くとさ、ただの承認欲求を拗らせた変態おじさんって思うじゃん。
正直に書いてしまえば『気持ち悪いな』と侮蔑の眼差しを向けるじゃん。
それでね、撮影スタッフさんかな。
『どうしてこの動画をYoutubeに載せようと思ったのか』って質問したんだよ。
そんな分かりきったことを聞くなよって番組を見ながら僕は思った。
承認欲求の満たし方を間違えた痛い大人をこれ以上辱めるな。
テレビの悪いところ出てるなー。
そう思ったんだ。
でも、そこでゴーゴンさんはこう言った。
『少女として生活している自分が見たい』
って。
再生回数が少なくても構わない。
「自分が見たいから」
はっきりと言い切ったゴーゴンさんの姿勢に、恥ずかしながら僕は深く共感をしてしまった。
こんな変態おじさんに感銘さえも受けてしまったのだ。
でも芸術家ってこうあるべきだと思っているし、僕自身もこうなのだと思う。
Youtuberも脚本家も、畑は違えどクリエイター。
その本質は何も変わらない。
このクリエイティブ魂って言うんかな。
芯の通った部分に強く惹かれたんだ。
それでなんつーか、僕もこの変態おじさんと根っこはそう変わらねーのかもなって笑ってしまった。
そして番組を見進めて、ゴーゴンさんが元映画監督だったと聞いて合点がいった。
思っていたより畑が近い人だったのね。
そうか、数十年後の僕もあんな感じに……
いや、
なりたくねーな
正直、同じマインドを持った人間の成れの果てを見てしまうと、今のままでは駄目なんじゃねーかと臆してしまうところがある。
だから感銘を受けつつも、内心ではめちゃくちゃ怖かった。ここが僕とゴーゴンさんの明確な違いなのだろう。
もっと媚びて商業のことも考えて、受けそうな風刺ネタをひたすら取材して作品に昇華して……。
それが正解なのでは。
脚本家のあり方なのでは。
そんな風に考えてしまう自分もいる。
今の自分で間違っていないんだと信じつつ、結果が伴っていない現状を顧みるとこのままでいいのかと常に不安だ。
早くプロになろう。
腐らない内に。
ゴーゴンさんはなぜ映画監督を辞めてしまったのか。
経済的な問題のようなやむを得ない理由がそこにはあるのかもしれないけれど今の時代、どんな形であれやる気さえあれば映画作品は作れそうな気がする。
スマホ一つで作品が作れちゃう世の中なのだもの。
だから実際のところ、過去に挫折を覚える何かがあったんだろうなあって思う。
ゴーゴンさんには悪いけど、ついそういうところまで想像して心情を洗い出し、シナリオ化を考えてしまう。
なんつーか、酷い職業だよな、脚本家って。
嘘ばかりの雑誌やマスコミとやっていることあまり変わらねーもん。
嘘八百を勝手に並び立てる。頭の中でだけど。
でも、そういう妄想をするのが好きだから仕方ない。
それにこれは職業病ってより、性格に依るものが大きい気もする。
脚本の世界は事実無根だからこそ、そんな自分を公にしても許される。
脚本家は『妄想を描く人』と『商品を描く人』の2種類いると思っている。
現場にいる人からすれば、両立出来ることがベストなのだろう。
でも僕は限りなく前者でありたい。
自分に負けたくねえ。
世間に負けたくねえ。
プロの脚本家という仕事に負けたくねえ。
こういうことを書いたら『蒼いな、ふろゆ』とお叱りを受けたりするわけだけれども、その都度『うるせーばか!!』と思っている。
はああ。人間やめてーな。