雑記

ハンバーグ師匠に完全敗北した夢

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ハンバーーグ!!

 

皆さんはハンバーグ師匠を知っているだろうか?

知らない人のために説明しよう。

ハンバーグ師匠は、

カウボーイの格好でフォークを片手に持ち、

滑るんじゃないかというラインを攻めたギャグを放ち、

場を一気に涼しく温めた所で、

ハンバーーグ

と大声で叫ぶいい歳をしたおじさん芸人のことである。

 

一体この芸人さんのこのネタの一体何が面白いのか。

僕には全く分からない。分かる人はぜひ教えてほしい。

 

さて、今日は夢の中でそんなハンバーグ師匠に出会い、人生観が変わるほどには強烈な体験をしたのでそのお話をしたい。

 

夢の話をブログの記事に書くなんていよいよ末期だな……。

 


 

舞台はとある小学校の一教室。

低学年の子どもたちが席に座っている。

壇上にはバンバーグ師匠。

ハンバーグ師匠「ヘヘッ熱々の鉄板ジョーク、まずは100gからだっ!」

子どもたちの眼差しがハンバーグ師匠に集まる。

ハンバーグ師匠「ハンバアアアアアグ!!!」

途端に広がる笑顔、笑顔、笑顔。

一通りのネタをこなし、満足気に壇上から降りるハンバーグ師匠。

それをただ眺めているだけのふろゆ。

夢ってこういうのあるよね。ただ見ているだけ。

夢のこういう状況に名前があればいいのに。

一部始終を特等席から傍観している人間。

「お前は一体どこの誰の何々さんなんだ」と。

殺人事件だろうと大爆発だろうと、衝撃の瞬間を近くから眺めている人。

なのに何も発さないし、何も感じない。ずーっとただ見ている。

ある意味じゃ首謀者の殺人犯や爆弾魔よりもっと恐ろしい存在なんじゃないかと思ってしまう。

しかし、それが夢というもの。

ゆえに分かる。これが夢なんだって。

この恐ろしい存在になっている現状こそが夢である証なんだって。

さて、次はどんな芸人さんが出てくるのだろう。

夢の中ではあるけれど、楽しみだ。

先生「はい、それでは次はふろゆさんでーす」

この夢、参加型なんですか!?!?

突如、意味の分からない事実を突きつけられる。

雪崩のように崩れ落ちていく僕の常識論。

参加型の夢って……。そういうのもアリなんですね。

某傍観者から一流芸人と肩を並べられるほどの人物に抜擢された瞬間でもある。

歴史が変わるとはまさにこのこと。

無名人がYahooニュースで時の人になっちゃうのってきっとこういう感覚なのだろう。

……。

意味も分からず壇上に上がる。

なぜか僕もプログラムに入っているんだ、仕方がない。期待には応えねば。

壇上から子どもたちを眺める。

場は十分に温まっている。子どもたちの熱気がすごい。

子どもは体温が高いとかそういう次元の話じゃない。

なぜかは分かる。

ハンバーグ師匠だ。

それでも言わせてくれ、「なぜなんだ」と。

料理のハンバーグは温かいものだけど、ハンバーグ師匠のネタは「ハンバアアアグ!!」って叫ぶだけのものじゃないか。

いや、寒いでしょそれは。

なのに場の空気は温かい。

すげぇ、すげえよハンバーグ師匠。

体感すると分かる。この熱気は間違いなくハンバーグそのもの。

舞台袖を見るふろゆ。

ハンバーグ師匠がこちらを見ている。

ハンバーグ師匠「(口パク)が・ん・ば・れ・よ」

ふろゆM「知るか」

しかし、僕は頑張らねばならない。

ハンバーグ師匠もそれを分かった上で「頑張れ」と言っている。それがプロってやつだからだ。

やりたくない。やりたくない。なぜ芸人でもない僕が……。

意に反する形だ。だが、だけれども、温まったこの場を、子どもたちの笑顔を、僕が絶やすわけには絶対にいかない。

<僕がやらねばならないのだ>

「ここで滑るわけにはいかない。

自分のレパートリーを考えろ。

自分に出来ること、自分に出来る……」

選ばれたのは、綾鷹紙芝居でした。

うん、紙芝居なら出来る。桃太郎くらいなら暗唱も出来る。

相手が子どもならこれで誤魔化せるか?

何より知育教育っぽいでしょ。小学生にはうってつけだ。

よし、いくか。紙芝居。

……。

いや、ないだろ。

ハンバーグ師匠の後に紙芝居って……。

それこそハンバーグを食べ終わった後にサラダを食べるような愚行だ。

それもドレッシングは青じそであっさり系のやつ。

絶対にない。消化にも良くない。

メインディッシュとまでは言わない。

せめて山盛りのポテトフライくらいは提供する必要はある。

ってかそもそも、この場、この空気で紙芝居をするってそれこそ頭のネジを3本くらい即時ぶっ飛ばさないと無理だ。

他のネタを考えよう。

……。

ない。一つも。

何一つも持っていない。

なんてことだ……。

なんてつまらない人間に育ってしまったんだ僕は。

20年以上も生きてきて、子どもにウケる一発ギャグの一つも持っていない。

こんなんじゃ人間失格だ。やり直せるなら5歳くらいからやり直したい。

誰か作ってくれタイムマシン。感謝状書くからさ。

……。

(子どもたちの"期待"の眼差しがこちらに向いている)

やるか?僕もハンバーグを。

200gのハンバーグをいっとくか?

再度子どもたちを見る。

こ、こいつら……なんて輝いた目で僕を見やがる。

僕の心は暗雲だらけだぞ。「光有るところに影が有り」を体現しているのが僕なんだぞ。

もうそれさえも申し訳がない。ここに立っていてすみません。

子ども相手にここまでの屈辱感を味わわされるなんて思わなんだ。それも夢で。

……背に腹は代えられない。

散々面白くないと思っていたハンバーグ師匠のネタが神様からの救いの手のように感じる。

舞台袖のハンバーグ師匠を見る。

ハンバーグ師匠「(頷く)」

ありがとうハンバーグ師匠、やるよ、僕。

ハンバーグ師匠に頷き返すふろゆ。

舞台袖から飛んでくるカウボーイハット。

それを被るふろゆ。

欲を言えばフォークも欲しかったぞ。

……。

重圧がジューッのしかかってくる。そう、肉汁のごとくジューッと……。

いくぜ、師匠!!

ふろゆ「おかわりハンバァアアぁあ」

 

ガバッ。

 

……。

目が覚めた。

暑さのせいじゃない汗がダラダラ流れている。

人生初のハンバーグは不発弾。

ここで目が覚めて本当に良かった。

本当に良かった。

盛大にハンバーーグをぶっ放していたらと思うと、今後胸を張って前を向いて歩けなかった気がする。

今日のは間違いなく悪夢だった。

 

寝る前と起きた後で認識が変わったことが2つある。

一つは紛れもなく、

ハンバーグ師匠はスゴイ、そして面白い。

ということだ。これは間違いない。

僕は今日からハンバーグ師匠面白い擁護派の人間になることだろう。

面白くないと言う人間がいたら正義のマッシュポテトを食らわせてやろう。

ネタ自体は確かに寒い。

文字に興して見るとやっぱり面白くないから実際寒いんだと思う。

でも、「ハンバーーグ!」それだけで笑ってしまう自分がいたのは事実。

子どもたちにもウケる。

何なら外国の子どもたちにも「ハンバーーグ!」は通用しそうである。

「ハンバーーグ!」を「HAMBURG!!」にするだけでいいのだから。

「ハンバーーグ!」はグローバル化にも生き残れるすごいネタ。

やっぱすげぇよハンバーグ師匠!

シナリオの世界でも、企画段階でつまらないと思った作品が映像で一変、評価されることだってある。

それを思わせてくれる一枚のパティでもあった。

これはもう、300gモンの発見だよ。

 

もう一つ認識が変わったこと。

それは、「僕は自分の思っている以上につまらない人間なんだ」ということ。

絶賛ネガティブキャンペーン中なのに、ネガティブが加速するよ。

このままじゃキャンペーン史上、最大割引もんだね。

勢いだけで面白くないと思っていたハンバーグ師匠という偉人の前に手も足も出ず、挙げ句ハンバーグ弟子になりかけていた自分。

ふろゆ
完全にブルー(焼き加減)だよ!!

 

自分の今までの生き方を反省しました。

シナリオ書きになる前に一人前の大人になれってね。

まずは子どもたちにウケる一発ギャグを考案するところから始めたいと思います。

 

嗚呼、

なんつー夢を見ちまったんだ……。

 


 

皆さん、お気づきだろうか。

この記事、3000字もあるんです。

ハンバーグ師匠だけで3000字ですよ。中身なんて全く無いのに。

つまりです。

ここまで読んでしまったあなたの頭には少なくとも3000g以上のハンバーグ師匠が蓄積されたということです。

もうハンバーグ師匠のファンにならざるを得ませんよね。

Repeat after me.

HAMBURRRRRRRRRRRRRG!!!!!

 

嗚呼、

なんつー記事を書いちまったんだ……。

 

ごめんなさい。

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