脚本の技術

テーマ設定で一番大事なものは「書きやすさ」

投稿日:2017年11月8日

どうも、ふろゆです。

今回はコンクールに出す際の脚本のテーマ設定について書いていこうかなと思います。

というのも、

第18回テレビ朝日新人シナリオ大賞2017/11/24締切

これに出すと決めたから。書くと決めたからには全力です。

まず最初はテーマ設定かなぁと。

テーマ設定のやり方はあくまで僕の主観ですし受賞歴もないので参考には全くならないです。

 

テーマ設定で一番大事なもの、一言で表すなら

書きやすさ

これです。僕はめちゃくちゃ重視しています。

書きにくいものを書いて失敗するのは経験として良いんですけどね。

僕は脚本家を目指した1年目、友情と恋愛を選択する際の葛藤を表現しようと思って、

甘酸っぱい恋愛ものを書いて人生2回目のコンクールで撃沈しました。

というのも過去に自己中な恋愛ばかりしてきたので、女の子の心情とかさっぱりだったんですよね。

ちなみに内容は、

2組の男女が行き違いの末、最終的にはカップルになって支えあって幸せになっていく……みたいなのでした。

今思うと落ちて当然、世間に出なくて良かったと思える出来です。

もし脚本「ふろゆ」で万が一放送されたら、今後の脚本家生命に関わるレベルでした。

そんな作品の受賞や映像化はありえないわけですが。

三角関係にした方が良かったなぁ。とか、物語の進行が安直過ぎたなぁ。とか、キャラクターの個性ないなぁ。とか、

何より女の子の心情にリアリティがない。

反省点は山積みの作品。

ただ、あの時書いた経験はだいぶ役に立ちました。

女の子にいっぱい取材をしました。

意識的にあの頃よりも女の子の気持ちを考えるようになりました。

今なら恋愛ものだってあの頃よりは書けるはず!

それでも僕の経験から言わせてください。

「コンクールに出すなら自分が一番書きやすいものを書いていくべき」だと。

脚本家を目指す人にコンクールを通して作品で遊んだり試したりする余裕はないと思います。

一刻も早くデビューした方が絶対にいいです。

コンクール駄目だったー、また次頑張ろー。

そういう前向きな気持ちは大事です。夢を追う者に諦めない心は必須です。

しかし基本的にコンクールは1年毎の開催です。

僕は大きいコンクールで受賞したいと思っているので、

狙っているコンクールを数えると年に数回のチャンスしかありません。

もちろん、小さい賞でも取れれば営業の武器になるって言う人もいますし、それも否定できませんが。

そこの考えはどうであれ、1年ってめちゃくちゃ大事です。

狭い門なんだから落ちて当たり前。そんなことを考えていたら1年どころか10年だってあっという間です。

仲の良い10歳以上年上の先輩が言っていました。

「若いうちにやれることを全力でやれ。20代の1年と30代の1年は重みが違う。」と。

確かに。

20代でデビューすれば30代でデビューするより長く書けます。

体力的にも色々なことにチャレンジできます。

色々なことにチャレンジできるなら書けることの引き出しだって簡単に広げられます。

山だって簡単に登れるし、合コンで酔い潰れても若気の至りで誤魔化せます。

楽しい時間ですよね。楽しいことは若いうちにやってこそです。

早いうちにデビュー、そう考えるとめちゃくちゃ大事です。

 

じゃあ書きやすさってなんなんだろう。

それは自分の経験なんじゃないかなって思います。

自分の人生で起こった事件。その時に感じたこと、考えたこと、周りの反応。

僕には書きたいテーマが一つあります。デビューは絶対にそれでって決めています。

そのテーマが伝わるようにシナリオを組んでいます。

なぜならそれが人生に一番影響を与えた事件だったから。自分が全力で表現して視聴者に伝えたいものだからです。

もちろん、設定やキャラクターこそ作品毎にバラバラですけどね。テーマ、伝えたいことは一貫しています。

どの道、大賞に選ばれるのは一作品なんです。

僕は多くのテーマを考えて一つ一つ書いていくより効率的だと考えています。

自分が経験した一番表現したいことを賞が取れるほど表現できていない状態で、

他のテーマでそれを超えることができるのかって話です。

テーマの引き出しの少なさはプロになった後の取材でどうにだってなります。

プロになった方が今よりも簡単に取材を引き受けてもらえそうですし……。

実際に僕も取材で恋愛ものをある程度書けるようになりましたからね。

自分の経験を参考に、テーマを決めて書く。これが一番書きやすいんじゃないかなぁ。

 

ここまで書いておいて言うのもあれなんですけど、

テーマ設定で一番大事なものは「書きやすさ」これは間違っているかもしれません。

実際は人と違ったテーマや書きにくいテーマが、凝った作品で素晴らしいと審査員には評価されるかもしれません。

それでも僕はやっぱりデビュー作は書きたいテーマで取りたいなぁと思っています。

伝えたいものを全力で発信したいです。わがままかな。


 

以上でテーマ設定で一番大事なものは「書きやすさ」の記事を終わります。

皆さんはどんなことを考えてテーマ、設定していますか?

 

ジャンル設定で一番大切なものは「???」も書いてみました。良かったらこちらもどうぞ!

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